ECサイトの売り上げは伸びているのに、利益が思うように残らないというのは、多くの事業者が直面する課題です。その主な原因として挙げられるのが、見直しきれていない固定費や変動費の負担です。こうした経費をいかに削減できるかが、利益を増やす鍵となります。
この記事では、EC運営にかかる主な経費とすぐに取り組める経費削減アイディアを7つ紹介します。Shopify(ショッピファイ)の機能を活用したコスト削減の方法も解説しているので、ぜひ参考にしてください。

ECの運営にかかる主な経費
ECの経費を効果的に削減するには、まず自社でどのようなコストがかかっているかを正しく把握する必要があります。EC運営の経費は、大きく「固定費」と「変動費」に分類できます。
ECの主な固定費
固定費は、売り上げにかかわらず一定に発生する費用です。EC運営における主な固定費には、次のような項目があります。
- 人件費:運営担当者の給与や社会保険料で、月15〜50万円が目安です。
- システム利用料:ECプラットフォームの月額料金や、外部アプリの利用料が含まれます。
- サーバー費用:ECサイトを表示したり運用したりするための費用で、月数千~数万円ほどかかります。
- 開発や改修にかかる外注費:機能追加や保守の依頼をすることで、数百万円かかるケースもあります。
- 保管費用:自社倉庫や外部委託倉庫の賃料、管理料などが含まれます。
ECの主な変動費
変動費は、売り上げや注文数に応じて増減する費用です。EC運営における代表的な変動費は次のとおりです。
- 物流費用:配送料や梱包資材費などで、1注文あたり数百円~1,500円ほど発生します。
- 仕入費用:販売する商品の調達原価です。
- 販促費用:クーポンやポイント還元、キャンペーンにかかる費用です。
- 広告費用:リスティング広告やSNS広告の運用費で、売り上げの5〜20%が目安とされています。
- 決済手数料:クレジットカード決済や電子マネー決済の処理手数料で、売り上げの3〜5%が一般的です。

ECの経費削減アイディア7選
1. 物流費用の見直し
変動費の中でも、自社でコントロールしやすいのが物流に関する費用です。配送料や倉庫の人件費、梱包資材費などが含まれます。
まず取り組みたいのが、複数の配送業者から見積もりを取り、料金やサービスを比較することです。長期契約や出荷量に応じたボリュームディスカウントの交渉で、配送単価を抑えられる可能性があります。並行して、商品サイズに合った段ボールに切り替えるだけでも、容積で計算される配送料を抑えられます。
出荷量が一定以上に達した場合は、発送代行サービスへの委託も検討する価値があります。専門業者は多くの事業者の荷物をまとめて配送するため、配送会社から大口割引を引き出せます。個社が単独で交渉するより低い配送単価を実現できるため、EC物流のコスト削減につながります。倉庫の賃料や物流人員の人件費を自社で抱える必要もなくなり、固定費を出荷量に応じた変動費へ置き換えられます。
2. 在庫管理の効率化
適切な在庫管理ができていないと、過剰在庫による保管費の増加や、欠品による機会損失が発生します。特に問題になりやすいのが、売れ残ったまま倉庫を占有し続けるデッドストックです。保管費を圧迫するだけでなく、商品の劣化や廃棄処分による追加コストにもつながります。
こうした課題を解決するには、在庫状況をリアルタイムで把握できる在庫管理システムの導入が有効です。どの商品が、どのタイミングで、どれくらい動いているかを可視化できれば、過剰在庫や欠品を防ぎやすくなります。マルチチャネルで販売している事業者にとっては、ECサイトと実店舗、ECモールの在庫を一元管理できる点もメリットです。
3. 仕入費用の最適化
仕入費用はECサイトの利益率に影響を与える要素であり、削減に成功すれば利益を伸ばすことにつながります。そのために効果的なのが、現在の仕入先との価格交渉です。長期取引や大量注文を前提にした条件提示で、より有利な単価を引き出せる場合があります。
並行して、複数の仕入先から見積もりを取って比較したり、新しい仕入ルートを開拓したりするのも有効です。国内外の展示会や業界ネットワークを活用すると、より低単価で商品を卸せるサプライヤーが見つかることもあります。
さらに、必要な時に必要な量だけ仕入れる「ジャストインタイム方式」を取り入れれば、過剰な仕入れによる調達コストの増加や、キャッシュフローへの影響も抑えられるでしょう。
4. ECプラットフォームの統合
複数のシステムを併用していると、それぞれにシステム利用料が発生し、データ連携のための開発や保守にかかるコストも増えてしまいます。そこで有効なのが、ECサイトと実店舗、在庫管理、顧客管理を1つのプラットフォームに統合する方法です。
ECプラットフォームはさまざまな種類がありますが、なかでもサーバー管理を自社で抱えるオープンソース型ECサイトは、運用コストが増えやすいです。SaaS型ECサイトへ切り替えれば、サーバーの構築や保守、セキュリティ対応をプラットフォーム側に任せられるため、サーバー費用や保守費用を抑えながら、必要な機能を月額料金の範囲で利用できます。
また、システムを統合すると、在庫や顧客データ、売り上げデータを一元管理しやすくなります。部門ごとに別々のツールを使う場合に比べて、確認作業やデータ入力の手間を減らせるため、運営にかかる人件費を削減できます。
5. 業務プロセスの自動化
日々の業務にかかる人件費を抑えるには、定型作業の自動化が効果的です。たとえば、注文確認メールの送信、在庫が一定数を下回った際の発注アラート、レビュー依頼の自動配信などは、EC自動化ツールを導入すれば人手をかけずに実行できます。
商品登録や顧客対応のように完全な自動化が難しい業務でも、Excelなどの手動管理から専用ツールへ移行することで、確認や入力にかかる手間を減らせます。たとえばネクストエンジンのようなEC一元管理ツールを使えば、複数店舗の商品登録や在庫管理をまとめて行えるため、少ない人数でも対応しやすくなり、人件費を抑えられます。
6. 決済プラットフォームの見直し
クレジットカード決済の手数料を見直し、より手数料の低いサービスに切り替えるのもEC経費の削減に有効な手段のひとつです。決済手数料を見直す方法としては、決済代行サービスを切り替えるほか、複数の決済代行を経由せず、ECプラットフォーム標準の決済機能を活用するアプローチもあります。
決済手数料は、売り上げの3~5%が一般的です。たとえば月商100万円であれば、決済手数料5%で年間60万円のコストが発生します。3%のプラットフォームに切り替えるだけで、年間24万円の経費を削減できます。
7. オウンドメディアやSNSの活用
広告費は売り上げ拡大に不可欠ですが、運用次第では大きな経費負担にもなります。そこで有効なのが、自社ブログやSNSを活用したオウンドメディア型のマーケティングです。役立つ情報を発信して検索エンジンからオーガニック流入を獲得できれば、広告費に頼らない集客チャネルを育てられます。
Instagram(インスタグラム)やX(エックス)、YouTube(ユーチューブ)などのSNSも、フォロワーとの継続的な関係づくりに効果的です。ユーザーが自社商品について投稿してくれるUGC(ユーザー生成コンテンツ)は、広告制作費や出稿費をかけずに認知を広げる手段になるため、マーケティングコストの削減につながります。

ShopifyがECの経費削減に役立つ6つの訳
- SaaSモデルでサーバー管理コストを削減
- 豊富な既存アプリで開発費を最小化
- Shopify Flowで定型業務を自動化
- Shopify POSで在庫と販売を一元化
- Shopifyペイメントで決済手数料を削減
- Shopify Messagingで外部メール配信費を削減
1. SaaSモデルでサーバー管理コストを削減
ShopifyはSaaSモデルを採用しており、サーバー構築やセキュリティ対策、システムのアップデートをShopify側が担います。事業者がIT管理に時間とコストを割く必要がないため、人件費や外注費の負担を抑えられます。さらに、PCI DSSレベル1にも準拠しているため、自社で決済基盤を管理する場合に比べて、セキュリティ対応にかかる費用負担も軽減できます。
2. 豊富な既存アプリで開発費を最小化
Shopifyのアプリストアである「Shopify App Store(ショッピファイアップストア)」には、16,000を超えるアプリが用意されています。新機能を追加するためにゼロから開発を発注する必要がなく、会員機能やレビュー機能、定期購買、レコメンド機能など、ECサイトに必要な機能を月数千円から数万円で導入できます。
3. Shopify Flowで定型業務を自動化
業務自動化機能「Shopify Flow(ショッピファイフロー)」を使えば、注文処理や在庫アラート、顧客タグの自動付与といった定型業務を、プログラミング不要で自動化できます。定型業務にかかる人件費や対応工数を減らせるため、経費削減につながります。
4. Shopify POSで在庫と販売を一元化
実店舗を運営している事業者には、実店舗向け販売管理システム「Shopify POS(ショッピファイポス)」がECの経費削減に有効です。ECサイトと実店舗の在庫、売り上げ、顧客データを1つの管理画面で一元化できるため、店舗ごとに別の管理ツールを契約する必要がなく、ツール利用料を一本化できます。在庫の二重管理がなくなることでヒューマンエラーや欠品リスクも低減でき、機会損失や棚卸し作業にかかるコストの削減を見込めます。
5. Shopifyペイメントで決済手数料を削減
Shopifyペイメントを利用することで、外部の決済代行サービスを介さずにクレジットカード決済を導入できます。中間サービスを経由しないため、外部の決済代行を併用する場合に上乗せされる追加手数料が発生せず、決済1件あたりのコストを抑えられます。決済処理から入金管理までShopify上で完結するため、経理担当者の作業時間も短縮でき、人件費の削減にもつながります。
6. Shopify Messagingで外部メール配信費を削減
メールマーケティング機能の「Shopify Messaging(ショッピファイメッセージング)」を使えば、外部のメール配信サービスを契約せずに販促メールを送れます。毎月10,000通までは無料で配信でき、無料枠を超えた分は従量課金で利用できます。配信リストの管理から効果測定まで管理画面で完結するため、別ツールとの連携によるコストも発生しません。
まとめ
経費を削減するには、物流や在庫管理、決済プラットフォームを中心に見直し、利用するプラットフォームを統合したり、別の業者に依頼したりすることが重要です。ECプラットフォームのShopifyなら、豊富なアプリや業務自動化、決済機能、メール配信機能といったECサイトの運営に必要な機能が揃っているため、複数のサービス契約をまとめてコストを最適化できます。無料体験も実施していますので、ぜひ一度お試しください。




